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  • 執筆者の写真Madoka Nakamaru

モーツァルトと実存。

先週はベルギーの作曲家ドゥ・クルース、疾風怒濤スタイルで作曲されたシンフォニーのCDレコーディングをリードさせていただき、冷静と情熱の間を行き来するエキサイトした週でした。

今日はモーツァルトのクラリネット5重奏が心の琴線に触れてたまらないまるっとまどかです。

WOLFという室内楽のグループとはかれこれ4年間くらいのお付き合いかな。この曲を度々本番にのせています。3年前のライブレコーディングはこちら https://youtu.be/-nsazRJS96g

モーツァルトがこの曲に敢えて指定した「バセットクラリネット」という楽器を復元したものを使って演奏しています。

愉快でステキな仲間たち(笑)

鍵盤楽器を伴わない弦楽器をベースとした室内楽ってまた独特のチームワークが必要なのですよね。音の作り方が鍵盤楽器より直接的な弦楽器はその時の奏者の状態が色濃く出るので、同僚の音に良い意味でも悪い意味でもすごく影響されるのです。組み立て体操的な信頼関係が必要で、それはそれは微妙なバランス。ケンカしてリハが中止になった日もありましたね(笑)組み立て体操のピラミッドを想像して…「あーた、そんなふらふらじゃ、わし上に乗れないじゃないの!」「そんなこと言ったってお前が重すぎるんじゃ、減量してから言っておくれな!」「失礼な、あーたこそしっかり鍛えてから来なさいよ」そんな感じの(笑)

最近はこの曲で本番することがあまりなかったのですが、金曜日にオランダで本番があるので久しぶりに集まって練習。

「!」なんだろう。

何かが変わったよね。私?あなた?私達?わからないけど何かが確実に成熟したね。言葉には出さないけど皆がその何かを味わいながら演奏を続ける。

そしてそれは音を出した瞬間から消えていく。4年前の初々しさも今日の感覚も1度として同じものは生み出せないし生み出さない。その「今」を生きる感覚をモーツァルトの音楽がさらに強調する。いや、逆に言えばモーツァルトの音楽が強烈に「今」を生きることを強いるのかもしれない。

今週はもう一つのプロジェクトがあって、モーツァルトのレクイエム。やはり天才と呼ばざるを得ないこの作曲家にさらに深く思いを馳せる週になりそうなまるっとまどかでした。

ご拝読いつもありがとうございます♡

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