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  • 執筆者の写真Madoka Nakamaru

巨匠 シュニットガーのオルガンに涙する

皆さんは、建築物や芸術品を見て涙したことはありますか?私はパリのノートルダム寺院を訪れたときに、なぜかわからないけど涙が流れた思い出があります。そして、今回は人生で初めて、オルガンを見て涙しました。カルメンの演奏先であったハンブルグでの短い滞在時間を利用して、あの、有名なオルガンがある教会まで足を運びました。

このオルガン。ハンブルグのヤーコプ教会にあるシュニットガーオルガンです。アルプ シュニットガーは、北ドイツにおけるバロックオルガン製作の巨匠と言われています。プロテスタント教会らしく、装飾を押さえた、しかし赤のアクセントで暖かい印象を受ける教会。後ろにあるオルガンを見た瞬間、その完璧な姿に鳥肌が立ち、涙が流れました。

その前に立ち尽くしていると、ラッキーなことに練習するオルガニストが表れ、音を聴くことも出来ました。決してアグレッシブではなく、全てを包み込み、アタックははっきりした頼もしい低音部、透明感がありややシャープだけど全く耳障りでない高音部。その間を実に素晴らしいバランスで満たす中音部。それは美しいピラミッドのようで、北ドイツに置けるバロックオーケストラの理想であろうサウンドを体感することが出来ました。聞き惚れて、危うく空港行きのバスに乗り遅れるところでしたが(笑)


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